とりあえずで始めたのが誰でもできる副業でお馴染みの「せどり」です。せどりとは安く買って高く売るという商売の基本です。
ちなみに語源は本の背表紙についてる価格を見て相場より安く売られている本を発掘購入し相場並みの適正価格で再販売する商売の事です。適正価格で買ってプレミアム価格で再販する転売ヤーとは逆の発想です。
そういえば私は20歳頃にソニーのVAIOをADSLのネット契約とセットで購入し(当時はネット契約とパソコン同時購入で50,000円のキャッシュバックというおトクな制度がありました)ヤフオクにハマっていたことを思い出しました。
漫画が大好きな私は近所のブックオフを巡ってマンガ本を1冊100円のバラ売りで買い集め、一通り読んだらシリーズ全巻セットとしてヤフオクへ出品し、手数料を引いても購入費用を賄える程度の金額+αが残るという趣味と実益を兼ね備えた現代の錬金術を編み出しました。しかし結局は趣味ですので1年程度で読みたい本は読み尽くしてヤメてしましましたが、あれも「せどり」だったのではないでしょうか?
あれから20年、また「せどり」に手を出すとは人生分からないものです。当時はヤフオクくらいしか個人が販売できるサイトはありませんでしたが、今ならメルカリやラクマなどのフリマアプリやちょっと気合い入れれば個人でもアマゾンや楽天などのECサイトへも出品出来ます。
何事も形から入る私はろくに調べもせず月間利用料5,000円のアマゾン大口セラーへ登録申請。無事にアマゾンへ店を構える商店主へとなりました。登録を速攻で済ませた私は自分の行動力を自分で褒め称えます。そして登録後に私は気づきました。売る商品がありません。
まさかの商品を仕入れる前に店をオープンするという斬新な手法です。しかし月5,000円とはいえ生産性が確実にゼロな無駄費用を払い続けるわけには行きませんのでお得意のYouTubeリサーチ再開です。
YouTubeでは調べられないことは無いくらいにいろいろな情報が出てきますが、おそらく当時はYouTubeが金になるということで、ほぼ全てのジャンルで適当に聞きかじっただけで間違った情報を発信する素人投稿が乱立していました。(現在も多いですが上位表示されにくくなった?)当時の私も素人です。その発信者の良し悪しが判断付きません。
とりあえず登録者数が多いサイトで勉強してみました、今も昔もデータは嘘をつきません。登録者が多いということは信用できるソースのはず。そのサイトは登録者数が多いだけあって話し方も上手でわかりやすく教えてくれました。
私はYouTubeの情報を基に近所のイオンに出かけました。いわゆる店舗せどりです。今から思えばそんな全国展開している店より地元密着型の店の方がまだ差別化できて良さそうな気がしますが、素人の私には気づきようもありません。
情報発信者の言葉を鵜呑みにして、今からしてみれば無駄にしか思えない全島リサーチという名の商品価格チェック地獄です。店員から怪しい客がいると通報されないように自然にだけど素早く作業を進めます。
しかし、たまにAmazonより安い商品も存在しますが、送料と手数料を引いてでも安いなんていう商品は見当たりません。そりゃそうです、ネットは安くて実店舗が高いというのは世間の常識です。それなのに利益が抜けるほど実店舗の方が安いというのは処分品でもなければ稀です。
結論から言うとユーチューバーの情報はあまり参考にはなりませんでした。
なぜならせどりでは他の大勢の人と同じ事をやると価格競争が起きて全員が儲からないという前提があるため、視聴者数が多い登録者のサイトで公開された情報は既にありふれたみんなが知っていて当然の情報へと成り下がるのです。
特にイオンなどは日本全国で買えるので処分品だったとしても速攻で情報が拡散し、安い処分品がさらに価値の低い商品へと転落します。
私の店舗せどり初日は「ムリだな」という結論で終わりました。
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